セラピストとの体験談 ゆきちゃん(2)
そこで聞きます。
「ところで、絵を描き始めたきっかけってなんだったんだろう」。
ちょっとの間。
…そして返答。
「実は…、昔からあんまり友達がいなかったんですよね」
彼女の声のトーンが少し落ちました。
すかさず、「そっかあ」とこちらもあわせてトーンを落としつつ、ゆっくりと大きくあいづちを打ち、暗黙のうちに話の続きを促します。
そこから、いじめにあったこと、両親がケンカばかりしていたこと、そんな中で自室で画用紙に向かうことが唯一の心の安定になっていたことなどが語られました。すっかり心を開いてくれたのです。
「そうなんだ」「それは辛かったね」「絵が心の支えだったんだね」
と彼女の気持ちをしっかりと受け止めてあげました。
すると感情が高まった彼女の瞳から涙がこぼれだします。
やさしく肩に手をかけてこちらに引き寄せハグをし、しばらく彼女に寄り添います。
「でもそういったことがあったから、今はこんなに素敵な絵が描けるんだね」
と最後は気持ちを上向きにしてもらうような声がけ。彼女も再び微笑みます。
結局この日は、ひたすら彼女の話をきいてあげました。
「こんなに話を聞いてもらったのはじめてです」
との声を背に、
「いろんな話ができてとてもやさしい気持ちになれたよ。ありがとう。また話をしにきてもいいかな」
と、お店を後にしました。
次の出張時、2回目の訪問。
すると僕のことを覚えていてくれ「この前は本当にありがとう」とはにかんだ微笑みで出迎えてくれます。
「この前はマッサージできなかったから、今日はその分も頑張らなくちゃ」
なんか彼女が愛おしく思えてきます。
「もう十分頑張っていると思うよ」
とねぎらいの気持ちをこめてぎゅっと抱き寄せます。
想いをこめながらしばらくその時間を味わった後に、彼女の背中から腰へとやさしくなでながら、女性の性感のツボでもある仙骨まわりをやさしくなぞっていきます。
すると、彼女の吐息が微妙に変化しました。
すかさず抱き寄せる手を強め、こちらの感情の高まりも表現します。それにつられるように彼女の吐息も大きくなっていく。
彼女の首から肩あたりの部位(僧帽筋)に唇を這わせます。
「あっ」
と声があがります。首筋、耳とキスをしていくと彼女の力もどんどん抜けていきます。
左手で彼女の腰を支えつつ、右手は彼女の膝下あたりからやさしく肌をなぞり、制服のキャミソールをたくしあげながら再び仙骨近辺やおしりまわりへ刺激を与えます。
彼女の息がどんどん荒くなってくるのを感じながら、脇腹、ヨコ乳を経由しつつやさしく胸をもみはじめると、もうすっかりお互い息づかいが激しくなってきています。
「いい?」
と聞くと(自分でも何の承諾を得てるのかわかりませんが(笑))、
「うん」
と頷きます。
その返答を合図に、お互い完全にスイッチが入ります。激しく求めあい、流れのままにエステの個室で最後まで抱いてしまいました。
終わった後、ピロートークの際に「どうして身体を許してくれたの」と聞くと「やさしく話を聞いてくれたから」とのこと。
ちなみに、胸をもんだ時点で尋ねた「いい?」の質問に対するOKの返事はあくまで胸へのタッチの承諾であり、エッチまでするとは思わなかったとのこと(笑)。こういうミスコミュニケーションもたまにはありですね。
感情コミュニケーションをとると、ここまでの成果があるんだなあと感動した思い出です。